2016.06.02更新

離婚の際に養育費の取り決めをしても,きちんと履行されないことは起こりえます。そんなとき,「支払うまでは子どもに会わせない」という対抗手段をとろうとする方がよくいらっしゃいます。離婚する前の別居している時点でも,同じようなことは起こる可能性があります。

しかし,結論から言えばそういうことはできません。

養育費の支払いと,子どもと非監護親の面会(面会交流)は別問題です。お金を払わないなら会わせない,という言い方はできません。逆に,「会わせないなら払わない」とも言えません。不払いがあるときは,取り決めに従って,取り決めがないときは家庭裁判所の調停で改めて取り決めをし,支払を求めましょう。逆の立場、つまり子どもに会わせて貰えない側であれば,面会交流調停をやはり家庭裁判所に申し立てることになります。

とはいえ,養育費を支払わない相手に協力的な態度を取ることは実際難しいでしょう。これは当然の気持ちだと思います。逆に,子どもに会いたいが養育費を払っていない立場の方は,相手の協力を取り付けるためも払うべきものは払った方が良いでしょう。一括して解決できるのが一番ですね。

 

 

 

投稿者: 弁護士石井康晶

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